飛行機好きの聖地として知られる「千里川土手」に一度行ってみたいなぁとずっと思っていたのですが、2017年の年の瀬に休みが取れ、ようやく初めて訪れてみました!頭上を駆け抜ける飛行機の迫力、全身に浴びる風圧、宝石のように輝く誘導灯や大阪の夜景、その一瞬を逃すまいとレンズを向けるカメラマンたち……。おひとりさまの一見さんでも、その魅力に完全にほだされ、ずっとその場にいたいと思うほどの居心地のいい場所でした。撮影した写真を含めて振り返ります。
千里川土手とは
「千里川」は大阪府を流れる1級河川で、伊丹空港の南東側を通っています。千里川土手は、まさに伊丹空港の滑走路からフェンスを隔てた所に位置し、着陸する飛行機がすさまじいスピードで頭上を駆け抜ける様子を見ることができる人気スポットです。場所はこちら。
伊丹空港の滑走路に面する砂かぶり席のような場所。こんなにも近くで飛行機を見られる場所はそうありません。
GoogleのCMでも取り上げられたことで、さらに知名度が上がりました。
関西圏に住んでいる方は電車や車で行けるので本当にうらやましいです。関西圏以外に住んでいる方は、伊丹空港から移動するパターンが多いと思います。移動手段を見ていきます。
伊丹空港からの行き方
主な行き方は、電車、レンタサイクル、タクシー、徒歩となります。
電車+徒歩orタクシー
最寄り駅は、阪急宝塚線「曽根駅」です。空港から大阪モノレールで1駅の「蛍池駅」まで行き、そこから阪急宝塚線に乗り換えて2駅、所要時間は乗り換え時間を含めると15~20分程度といったところです。
曽根駅からは、徒歩約20分。カメラの機材が多い方は、ちょっと体力的にキツイかもしれません。
機材が多い方は、曽根駅のタクシー乗り場からタクシー利用がオススメです。曽根駅からタクシーの場合は、約1.5km、料金は660円程度です。
電車+レンタサイクル
曽根駅からは、レンタサイクルを利用することもできます。曽根駅下車すぐの「阪急曽根駐輪センター」に借りる場所があります。
(引用元:http://www.hankyu.co.jp/station/service/map/sone.html)
営業時間は午前7時~午後9時。電動自転車もありますが、台数に限りがあるので午前中に行かないと売り切れ率高めだそうです。道中は高低差が結構あるので、電動自転車を借りられると楽だと思います。
料金は、普通車の場合、2時間110円、4時間210円、1日310円。電動の場合、2時間160円、4時間310円、1日420円。かなりお安く借りられます。撮影で行く場合は1日で借りちゃうのがお得ですね。
天気がいい日や春・秋などの季節には、サイクリングも気持ちいいかもしれません^^
空港からタクシー
荷物が多い場合や、弾丸トラベラーで滞在時間を少しでも効率的に過ごしたい方は、空港からタクシーに乗っちゃうのが一番です。伊丹空港の到着ロビーから外に出ると、すぐ目の前に近・中距離用のタクシー乗り場があります。所要時間約20分、運賃は約1500円で千里川土手の入り口付近まで行ってくれます。ここしょーはこの日、大きなカメラ機材を海外旅行用のスーツケースに入れて引きずっていたので、迷わず空港からタクシーに乗り込みました。
空港から徒歩
ちなみに……伊丹空港から徒歩で行くこともできます。距離は約3km、所要時間は約40分です。健脚で土地鑑がある人でなければ、他の交通機関をオススメします。
近くに駐車場あり
少し前まではなかったようですが、今は千里川土手のすぐ近くにコインパーキングがあります。
料金は20分100円、最大600円。上限設定が600円と、大都市でこの価格は安いと思います。結構広い駐車場でした。数えてみたら、駐車スペースは36台ほどありました。関西圏に住んでいる方や、レンタカーを使って旅行をされている方は車が便利ですね。
実際に行ってみた
せっかく行くなら、飛行機の写真をばっちり撮りたいと思い、荷物はかさばりましたが機材をそろえて行きました。
仙台空港から伊丹空港へ
新幹線で仙台まで行き、仙台からボンバルディアで伊丹空港まで向かいました。
大型スーツケースに詰め込んだカメラ機材などの総重量は約22kgでした。上級会員でなければ超過料金を取られていたので、助かりました。国内線ファーストタグを付けてもらい、荷物を預けました。
ボンちゃん安定の沖止めです。
こうやってみるとコックピットの低さがよくわかります。
最前列の非常口座席を確保です。
この日は快晴で撮影日和でした。
事前の天気予報ではちょっと天気がよくなかったので心配していたのですが、一安心です。
飛行時間は1時間20分程度。あっと言う間に大阪市街地上空です。この写真は千里川ではなく、おそらく淀川かな?
千里川を上から撮ってみたかったのですが、あまりに近すぎて撮れませんでした。笑
伊丹空港に到着し、バゲッジクレームで荷物を待ちます。
写真左から2番目の所に、上級会員向けの手荷物優先サービスの表記が書かれた看板が乗っかっていました。が、なんと出て来たのはプライオリティタグの荷物ばかり。なぜかファーストタグのついた荷物はこの後10番目くらいにでてきました。機体の小さなボンちゃんに重たい荷物を預けてしまったからでしょうか??
空港を出たのが午後3時半頃。タクシーに乗って千里川土手に向かいます!
車は土手の手前までしか行けない
千里川土手は、車がバンバン通る橋から横に進んだジャリ道の先にあり、車両は進入できないようになっています。
こちらで降ろしてもらいました。これ以上車で進むと短時間でも停車できないので、ここから少しだけ歩きます。他のタクシーでも、おそらくここで降ろされることが多いかと思います。ちなみに、写っている方向の反対側(背)に位置するのが阪神高速側となります。
1分ほど歩くと、すぐに橋にたどり着きました。土手は進行方向右側なので、道路を渡って反対側に来ました。
橋の右側にはこのようなジャリ道が。橋の両端に道があり、ここから進むと川を渡ることは難しいので、どちらで撮影するかによってこの場で選ばなくてはなりません。奥の方が滑走路に近く、手前の方が少し小高くなっています。
スーツケースを引きずって歩くにはなかなかハードな道です。。。
撮影スポットの様子
今回は橋を渡った奥の方、滑走路に近い方を選びました。
撮影スポットには既にたくさんの人がいました。三脚を立てて本格的な機材で撮影に臨んでいる人もいれば、エントリー機の一眼レフ、タブレット、スマホなど様々です。カップルや家族連れも多くいました。いわゆる”ガチ勢”ばかりではないので誰でも気軽に訪れることができる雰囲気でした^^
日が少しずつ沈んでいくと気温も下がってきて、みなさんしっかり防寒しつつレンズを飛行機に向けていました。
撮影に適したレンズは?
ここしょーも時間を無駄にしまいと、雑感写真を早々に切り上げて機材を組み立てます。
どんな機材で行けばいいのか悩みましたが、今回はフルサイズ機「EOS 5DsR」+ 単焦点望遠レンズ「EF300mm F2.8L IS II USM」の組み合わせと、APS-C機「EOS 7D」+望遠レンズ「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」、テレコン「EXTENDER EF2×III」を使いました。
撮影してみてわかりましたが、やはり滑走路上の飛行機はだいぶ距離があるので、その場合は300mm以上の望遠レンズがあると重宝すると感じました。
日中は明るいのでそこまで撮影は難しくありませんが、やはり夜は難しかったです。動きのある被写体なので、いかにシャッタースピードを上げつつノイズを乗せないか……とすると、夜の撮影に限ってはやはり明るいレンズが必須になってきます。
夜になると、F値が4.5-5.6の100-400mmレンズは暗すぎて、お役御免となりました。
撮影結果
冬の大阪も、午後4時を過ぎると暗くなるのが早く、到着した時にはすでに夕日がいい感じになっていました。「これは時間との勝負だ!」と思い、早速撮り始めました。
おじゃるまる。
夕日を浴びています。
あっという間に薄暗くなってきました。
家族連れも、上空を通過する飛行機を背に記念写真を撮っていました。
接地した時の音とジョワっと上がる煙がかっこいいですね。
薄暗くなり、誘導灯が点灯しました。
日が沈んでも、多くの飛行機ファンらが納得の”1枚”を求めてレンズを向けていました。
カメラマン泣かせの夜です。タキシングの合間、停止した一瞬を狙ってシャッタースピードを下げて撮りました。
が、やはり難しく、、、
少しでもピンが甘かったりシャッタースピードが遅かったりすると、ブレてしまいます。望遠での撮影なので、ちょっとした動きが命取りです。本当に失敗の連続でした。
おじゃるさんもボケちゃっています。うーん、夜の撮影は絶対リベンジしたい。いや、する!!
結局、満足のいく写真はあまり撮れず、からいデビューとなりました。
それでも、飛行機が通過するたびに爆音と受けたことのない風圧を浴びる経験はまさに砂かぶり席の特権で、時間を忘れるほどとっても楽しかったです!
注意点
千里川は誰でも気軽に行くことのできるとても楽しい場所でしたが、行ってみてわかった注意点があります。
トイレは空港や駅で済ませる
トイレはありません。一度撮影スポットに行くと、その場を離れる時は帰る時と思った方がいいです。なので、空港や駅で事前にトイレをすませておくことをオススメします。
飲み物などは事前に買っておく
空港や駅で買っておくといいです。ただ、土手から徒歩約5分のところにファミリーマートがあります。いざとなれば、ファミマに立ち寄るという手もあります。自販機も土手にはありません。もちろん、ゴミは自分で持ち帰りましょう。
暑さ、寒さ対策は重要
今回は12月に行ったので、午後6時を過ぎると10度を切り、寒さで手がかじかみました。飛行機の爆風を受けると余計に寒いです。夏は逆に、厳しい炎天下が待っているようです。環境に耐えうる準備はしっかりしておくべきですね。
まとめ
もっとガチ勢ばかりで独自のコミュニティが形成されていて、一見さんには敷居が高いかなぁ……とちょっと不安だったのですが、実際に行ってみて全然そんなことないことがわかりました。みなさん飛行機好きな人ばかりで、とても楽しい場所でした。絶対また行きたいスポットです。絶対にリベンジするぞ~!!!
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