得する生活術

直接予約も国内旅行が最大半額相当へ!観光庁のGo Toトラベル事業を解説!

あす、2020年6月19日に新型コロナウイルスの感染拡大防止策として行われていた国内の移動制限が緩和されることに伴い、観光の消費を促す国の施策「GoToトラベル」キャンペーンが注目されています。旅行代金の最大半額相当が、割引や商品券といった形で国から還元され、しかも「回数制限なし」という大型施策の開始が近づいているためです。先日観光庁が発表した事業概要の詳細では、なんと旅行代理店だけでなく、消費者が宿泊施設に直接予約するケースでも補助の対象となる方向で調整が進んでいることが明らかになりました。利用しない手はない、お得なキャンペーンの詳細を解説していきます。

1泊1人あたり最大2万円を補助

「GoToトラベル」キャンペーンの大枠を一言で表すと、「国内旅行1泊あたり最大2万円の補助を何度でも受けられる」こととなります。

国が1兆1200億円の予算を確保し、旅行での宿泊代金の最大半額相当を負担してくれるというコロナ関連の大型施策です。

支給ルールは必ず押さえておきたいポイントです。

Go Toトラベル事業のルール

国内の宿泊、日帰り旅行代金の1/2相当額を補助
②1人1泊あたり補助上限2万円(日帰り旅行は上限1万円)
③連泊制限、回数利用制限なし
④補助額の7割は宿泊料割引、3割は商品券交付

嬉しいのが、何連泊しても何回旅行しても予算が尽きない限りは何度でも補助を受けることができるという点です。補助を受ける流れは後述しますが、事前に立て替える必要もなく、現地ですべて完結してしまうので面倒な手続きもないのが利点です。

ただし、あくまで国内の観光産業を支援するための施策ですので、国内旅行であることが条件です。また、日帰り旅行は補助上限は1万円になりますので、最大2万円の補助を受けるためには宿泊を伴う必要があります。

逆に言えば、条件はこれだけです。当初は「旅行代理店等経由で」という条件も挙げられていましたが、先日観光庁が発表した事業概要の資料では「宿泊施設に直接(直販予約システム等)」予約した場合も補助の対象となる旨が明記されました。

「宿泊施設の宿泊料」と「旅行にかかる交通機関の運賃」がセットになったパッケージプランを必ずしも利用する必要はなく、航空会社のマイルを利用したりマイカーで移動したりすることによって全体の旅行費用を抑えつつ、最大限の補助を受けられる形になりました。もちろん、パッケージプランも補助の対象であることは変わりありません。

補助形態は「割引+商品券」

最大2万円の補助は、旅行代金の割引商品券の2つの手段からなされます。

補助額全体のうち、旅行代金の割引は7割、商品券付与が3割、という割合で補助されます。

ここで商品券とはどのようなものなのか見ていきましょう。

(引用元:観光庁「Go Toトラベル事業の概要」より)

こちらは観光庁が公表している事業概要のポンチ絵です。資料では、商品券は「地域共通クーポン(Go Toトラベルクーポン;仮称)」という名前になっています。クーポンというと「料金割引」のイメージが強いですが、性質的には商品券であるため、この記事では以後も商品券と呼称します。

商品券は、1枚1000円単位で発行されます。実際は宿泊代金が割り切れない額になることが多いと思われますが、その際は補助額の3割分に当たる額を四捨五入し、1000円単位の商品券○枚という形で交付されます(例;宿泊料2万2500円の場合→補助額1万1250円の3割は3375円→四捨五入で商品券3枚=3000円分)。

そのため、観光庁の資料でも「割引額は7割程度、商品券は3割程度」と書かれています。

(引用元:観光庁「Go Toトラベル事業の概要」より)

形式は、紙媒体と、スマホ画面に表示するなどの電子媒体の2種類が想定されています。旅行先の土産物店や飲食店、観光施設、交通機関といった加盟店舗・企業で商品券を提示することで、金銭の支払いの代わりになるということです。お釣りはでません。

観光庁が先日公示した「企画競争説明書」には、商品券の設計について次のように明記されています。

旅行期間中に限り、旅行先の店舗等で利用するもの
利用期間利用可能区域に制限を設けること(転売不正防止措置)
・事前に登録された加盟店で幅広く利用できる、額面が記載された金券としての機能を有するもの

(観光庁 Go Toトラベル事業「企画競争説明書」から一部抜粋)

あくまでコロナの影響を受けた国内観光産業向けの施策なので、趣旨に沿った使い方なるよう利用場所や期間が限定されることになります。

ケーススタディーで補助額を計算しよう

補助額の算定方法について、具体例を挙げて見ていきましょう。

ここでは、飛行機のマイル利用やマイカーなど、交通手段を自分で手配できる使い勝手のよい「個人手配」のケースを見ていきます。

(観光庁「Go Toトラベル事業の概要」を基に作成)

個人手配で宿泊を伴う国内旅行をする場合は、宿泊施設に支払う宿泊料金のみが補助の対象となります。個人で手配する交通費は割引対象外ですので注意しましょう。新幹線とホテルを組み合わせた旅行などは、パッケージツアーの利用がよりお得な場合もありますので比較してみてください。

①1人1泊2万円の宿泊施設を個人手配した場合

補助額は、1人1泊2万円を上限として、宿泊代金の1/2とされています。そのため、この場合の補助額は1万円となります。

そのうち、割引と商品券の割合が7:3なので、割引額は7000円、商品券が3000円となります。

つまり、この場合宿泊施設に支払う代金は半額の1万円ではなく、割引額7000円を引いた1万3000円となります。

注意!!

Go Toトラベル事業では「宿泊代金の半額を補助」という文言がどうしても先行して、支払額は半額でいいと誤解しがちです。半額というのはあくまで「実質的」な話であり、補助額の3割相当額は換金できない商品券での付与となりますので、総支払額を事前に計算しておきましょう。

②1人1泊4万円の宿泊施設を個人手配した場合

このケースは、Go Toトラベル事業の補助上限(1人1泊2万円)を満額受け取ることができ、かつ最低額の宿泊料金で済む最もお得なパターンです。

補助額は1/2なので、補助上限ぴったりの2万円。7:3で割引は1万4000円、商品券は6000円となり、宿泊施設への支払額は2万6000円となります。

③1人1泊10万円の宿泊施設を個人手配した場合

4万円を大きく超える、10万円の高級旅館・ホテルなどに宿泊した場合はどうでしょう。補助額は1/2なので5万円ですが、補助上限は2万円なので、この場合の補助額も2万円となります。7:3で割引は1万4000円、商品券が6000円なので、宿泊施設への支払い額は8万6000円となります。

代理店手配、クルーズ旅行、団体旅行等も対象

交通費と宿泊代金がセットになったパッケージプランでも補助額の算定方法は同じですが、その場合は交通費も補助の対象となるので、プラン全体の料金が4万円以上だと2万円の満額補助を受けることができます。

(観光庁「Go Toトラベル事業の概要」を基に作成)

また、クルーズ旅行や寝台列車での旅行など、単に交通手段としてだけでなく、付加価値のついた移動を伴う宿泊についても補助の対象となります。

(観光庁「Go Toトラベル事業の概要」を基に作成)

さらに、個人にはあまり関係ありませんが、修学旅行や会社の慰安旅行なども対象になりますので、経営者の方にも朗報です。この場合は、代理店経由での申し込みのみが対象になる予定です。

(引用元:観光庁「Go Toトラベル事業の概要」)

日帰り旅行は幅広く対象

上限は半分の1人1日1万円になってしまいますが、日帰り旅行では幅広い種類の旅行が対象になっています。

(引用元:観光庁「Go Toトラベル事業の概要」)

日帰り旅行の場合は、代理店経由での申し込みのみが対象となる予定です。往復交通費と観光地の入場料や体験アクティビティなどの費用がセットになったプランなどの総額のうち、1万円を上限に1/2まで補助を受けることができます

補助を受ける流れ

宿泊代金の割引補助と、商品券の交付・利用の流れを示した図は次の通りです。

(引用元:観光庁「Go Toトラベル事業の概要」より)

この例では、「1泊2食付き1人2万円の温泉旅館に宿泊」したケースを挙げています。この流れは、個人手配でも代理店手配でも同じです。

1人1泊2万円の宿泊時の補助額は、先ほどのケーススタディー①で見た通り、割引額が7000円、商品券が3000円でしたね。

立替精算を行う「還付」ではなく「割引」なので、旅行者は元々の旅行代金満額を支払う必要はなく、7000円が引かれた1万3000円を宿泊施設に支払えばOKです。さらに、利用した宿泊施設から、3000円分の商品券を受け取ります。もらった商品券は、滞在期間中に地元の土産物店や飲食店などの加盟店で利用する、といった流れになります。

一度立て替えたり商品券が旅行の前後に郵送されてきたりするわけではないので、とてもシンプルでわかりやすい流れとなっています。

少し複雑なケースの場合

実際の利用を想定した時に出てきそうな条件を例示してみました。

①家族4人で1泊16万円の場合

1人1泊4万円、家族4人で計16万円の高級ホテルを利用した場合も、基本的にはルールに沿って考えればOKです。

Go Toトラベル事業のルール(再掲)

①国内の宿泊、日帰り旅行代金の1/2相当額を補助
②1人1泊あたり補助上限2万円(日帰り旅行は上限1万円)
③連泊制限、回数利用制限なし
④補助額の7割は宿泊料割引、3割は商品券交付

補助額は「1人」1泊あたり上限2万円、なので、人数に応じてそれぞれ補助がなされます。上記のケースでは1人1泊4万円なので、1人あたりの補助額は満額の2万円相当が受けられ、家族4人の補助合計額は8万円となります。家族旅行のチャンスです!

ただし、現状では外資系ホテルのような「1室料金」についての判断基準が明らかにされていないので、ここの取り扱いについては今後注視していく必要があります。

②1人10万円の2泊3日ツアーの場合

代理店経由で交通費と宿泊代金がセットになったパッケージ商品を申し込んだケースです。

補助上限は1人1泊ごとに2万円ですので、2泊3日の場合は2泊分の補助を受けることができます

この場合は、上限いっぱいの2万円を2泊分なので、補助合計額は4万円となります。

他にも「こういったケースはどうなるのか」と思う条件がいろいろあるかと思いますが、詳細設計は追って公表されるようなのでその時まで待ちたいと思います。

赤羽国交相「夏休みの早い段階に」

さて、気になるのがこのGo Toトラベル事業がいつから始まるか、ということ。

観光庁が公表した事業概要では「開始時期は感染症の専門家の意見等も伺いつつ、検討」と書かれていました。

一方、赤羽国交相は6月16日の閣議後に行った記者会見で「できれば夏休みの早い段階での事業開始を目指す」と表明しています。

この事業については、国が運営を委託する事務局を担う事業者を公募している段階で、締め切りは6月29日とされています。その後、国が事業者を選定して事業実施に向けた準備が進んでいくので、やはり7月か8月頃になるのかな、といった印象です。

もちろん、今後の感染拡大などによっては延期や事業内容が変更となる可能性はあります。

感染対策がしっかり講じられた環境下で、少しずつ観光消費をしていける社会になっていきたいですね。

コロナには気をつけつつ、みなさんでお得にたくさん国内旅行をして、国内の観光産業を支えていけたらいいなと思います!

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東京都の下町生まれ、都内暮らし中のアラサー会社員。2017年にANAのSFC、18年にJALのJGCを取得しました。19年はANAダイヤ継続修業を43日間で達成。ドローン操縦士資格も保有し、面白いことにつなげたいと思っています。

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