得する生活術

社会人でも学割生活を楽しめる格安の通信制大学「放送大学」という選択肢

「学割」とは何と甘美な響きなんでしょうか。若かりし頃に許された一種の特権のような言葉ですが、稼ぎの少ない社会人になってからでも使えたらな……と思ったことはありませんか。「少しでもお得に生活したい!」「同じサービスを利用するならできるだけ安く済ませたい」という方にぴったりな学割は、実は社会人になってからでも思ったより簡単に享受することができるんです。それが、通信制大学という選択肢。この記事では、学割について詳しく触れるのは一度置いておいて、「低コストに、簡単に、多彩なカリキュラムの中から好きな授業を好きな数だけ選べる」というメリットがある通信制大学について、ひもといていきます。

登校不要で入学金、授業料が格安

通信制大学の最大の特徴は何と言っても、授業をインターネットやテレビなどで受講できる点にあります。郵送される教材を手元に置いて、好きな時にインターネットで視聴できるため、忙しい社会人にとってはぴったりのシステムです。

また、自前のキャンパスをどんと構えて1日何万人もの学生が通う通常の大学とは異なり、通信制を採用することで管理コストや人件費などが抑えられ、結果として入学金や授業料が格安に設定されているケースが多いです。通常の私立大学ですと、年間100万円近くする授業料や謎の「施設費」、寄付金の案内など煩わしさでいっぱいですが、通信制大学で必要なのは基本的に「入学金」と「授業料」のみ。入学金は数万円程度ですし、授業料も自分が受講した分だけ払えばいいので、予算に見合った授業数を自分で選択できます。

通信制大学にかかるコストの例

では、実際に通信制大学に通うとした場合、いくらくらいかかってくるのでしょうか。いくつかの通信制大学(通信制学部のある大学含む)を独自に調べ、多くのサービスで学割の対象になる「全科履修生」「本科生」など学士4年間の課程で比較してみました。

どの大学もだいたい共通してかかるのが、出願時の「書類選考料」、入学時の「入学金」「授業料」、さらに大学によってはテキスト代や在籍料などの名目で費用がかかるところもあります。授業料は、1年ごとにまとめて支払う一括方式と、履修登録した授業数のみ支払うアラカルト方式に分かれています。

学士(大卒)資格を目指すのであれば所定の単位が必要なため一括方式の方が安い場合がありますが、既に大卒資格を持っている場合など、卒業にこだわらずじっくりと学びたい場合はアラカルト方式の方が安いです。

任意に調査した上記5大学を比べてみますと、放送大学の入学コストが圧倒的に安いことがわかります。これ、半年間だけの科目履修生や1年間だけの選科履修生ではなく、多くの学割を享受できる「全科履修生」の初年度最低コストです。

放送大学は学力試験なしで入学OK

放送大学には、社会人が「大学生」としての身分を得る上で様々な強みがあります。その一つが、入学試験が一切ないことです。

(引用元:https://www.ouj.ac.jp/hp/gaiyo/point_gakubu.html)

なぜ、他大学では一般的な入学試験がないのでしょうか。

それは、放送大学が「『開かれた大学』を目指し、日本の生涯学習の中核的役割」を目指して設置された大学だからです。

簡単にいうと、大学卒業資格(学位)の取得を目指すだけでなく、キャリアアップや生涯学習、資格取得など、目的に応じた学び方ができる場を提供するためにつくられた大学ということです。

そのため、入学者の年齢は10代~60代以上までと幅広く、書類の不備がなければ、誰でも「学生」になることができるのです(入学の条件に原則高卒以上の資格が必要です)。

(引用元:https://www.ouj.ac.jp/hp/gaiyo/point_gakubu.html)

大卒資格だけが目的ではない!最長10年在籍可能

放送大学は、放送大学学園(文部科学省・総務省所管)によって設置された正規の大学です。そのため、全科履修生となって4年以上在籍し、所定の単位を修得すると、大学卒業資格を取得できます。

放送大学の全科履修生は、最長10年在籍すること可能です。さらに、10年経過した後も、入学の手続きをすればさらに最長6年間、在籍して学生を続けることができます

放送大学は、卒業後や選科履修生、科目履修生で在学期間満了後に再度入学ができます。

【全科履修生として本学に在籍し、退学または除籍(在籍期間満了を含む)となった方】
再入学することにより、以前修得した単位および在学した期間(4年を限度)が通算されます。

(引用元:https://www.ouj.ac.jp/hp/sotugyo/readmission.html)

また、長期療養、長期出張、転勤などなど様々な理由で修学の継続が困難なときには、通算8学期間(4年間)の休学期間が認められます。休学中は費用支出はなく、休学期間は在学年限には含まれません。つまり、10年間の在学年限中に通算8学期間フルで休学した場合、最長14年間在籍することが可能というわけです。

2年間学費を支払わないと除籍に

授業は1科目2単位1万1000円で、好きな分だけ受講することができます。もちろん、仕事の都合などで全く受講しない学期があっても問題ありません。ただし、在学年限(全科履修生の場合は10年)を超えたとき、または学費納入のない期間が4学期続いたとき(いずれも休学期間を除く)は除籍となります。そのため、最も費用を抑えて在籍し続ける場合は、以下の図の通りとなります(休学については考慮に入れていません)。

まず、入学時に入学金と授業料1科目分を合わせて3万5000円。4学期連続で学費納入がない場合は除籍となるため、2年間で最低1科目は授業を履修する必要があります。つまり、2年間で少なくとも授業料1万1000円がかかる計算です。10年経った時点ではトータルで7万9000円かかります。

在学年限の10年が経ったものの所定の単位が足らない場合は、期間満了で除籍となります。放送大学では、卒業生や除籍者の再入学を認めており、しかも卒業・除籍後3年間以内に再入学する場合は入学金が25%割引(2万4000円→1万8000円)となります。

学生の特権である「学割」にだけ焦点を当ててあえてちょっと乱暴な言い方をすれば、「7万9000円で10年間学割を受けられる」システムになっています。

しかし、放送大学には魅力的な授業がたくさん用意されていて、自分の興味に合わせて好きな時に学べる非常に使い勝手のよい機関でもあります。是非、学割が第一目的だという方も、自分の興味のある授業がないか探してみてください。興味のある分野を学べて学割も得られる、となれば一石二鳥ではありませんか?

6つのコースから所属を選択する

放送大学は「教養学部教養学科」のみの単科大学です。教養学科の中には6つのコースが用意されていて、入学出願時に希望のコースを1つ選択することになっています。コースと授業科目名の例は次の通りです。授業科目名は2019年度1学期開講中の授業から任意に抽出した一例であり、このほかにも様々な授業から選ぶことができます。各コースのプルダウンをクリックして展開してみてください。コースごとのすべての授業科目は、放送大学公式案内ページから確認することができます。

【生活と福祉コース】

衣食住・家族・健康・福祉など生活にかかわる諸問題への理解を深め、質の高い持続可能な生活を築くことを目指すコース。このコースでは、個人の生活や人生のことだけではなく、家族との関係、地域社会との関係、国際社会との関係など、日常生活世界の課題から国際共生の課題までを見通して、学際的な諸問題に取り組めます

【生活と福祉コース講座例】
  • 人体の構造と機能
  • 感染症と生体防御
  • 人間にとって貧困とは何か
  • 食と健康
  • 食安全性学
  • 人体の構造と機能
  • 睡眠と健康
  • がんを知る
  • 公衆衛生
  • リハビリテーション
  • 在宅看護論
  • 社会保険のしくみと改革課題
  • 雇用社会と法
  • リスクコミュニケーションの現在
  • 今日のメンタルヘルス
  • 障害を知り共生社会を生きる
  • 地域福祉の現状と課題
  • 社会福祉実践の理論と実際
  • レジリエンスの諸相
  • がんとともに生きる
  • 女性のキャリアデザインの展開

【心理と教育コース】

人間の心と発達に関する諸問題を現代社会とのかかわりにおいて理解し、持続可能な社会の実現に向けて、発達の支援と教育に必要な基本的知識および考え方を習得するコース。このコースは、人間の発達過程における社会的・文化的条件、制度的条件、また歴史的背景を研究していく「教育系」、発達過程における心身の機能や構造の発達的変化を研究していく「心理系」、発達過程における様々な困難や障害、悩みの原因、治療・援助などを研究する「臨床心理系」の3つの領域で構成されています。広く人間の発達に関わる問題を総合的に研究できます

【心理と教育コース講座例】
  • 教育学入門
  • 教育社会学概論
  • 人格心理学
  • 心理と教育へのいざない
  • 教育心理学概論
  • 地域コミュニティと教育
  • 教育の行政・政治・経営
  • 学校と法
  • 子ども・青年の文化と教育
  • 肢体不自由児の教育
  • 現代日本の教師-仕事と役割-
  • 幼児理解の理論及び方法
  • 交通心理学
  • 乳幼児心理学
  • 心理カウンセリング序説
  • 心理統計法
  • 比較認知科学
  • 精神分析とユング心理学
  • 生涯学習を考える

【社会と産業コース】

変動する社会と産業の基本的なしくみを理解し、持続可能でゆたかな社会を生きるための知識と技術を身につけるコース。このコースは、法律、政治、社会、経済、経営、会計、環境、デザイン、農業、工学などの広い領域にわたっています。ビジネス、産業、自然環境、社会環境などの現代社会の問題についての認識を深めることができます

【社会と産業コース講座例】
  • 社会調査の基礎
  • 社会統計学入門
  • 現代会計
  • 初級簿記
  • ファイナンス入門
  • 現代の内部監査
  • 経済社会を考える
  • グローバル化と私たちの社会
  • 環境問題のとらえ方と解決方法
  • 都市と地域の社会学
  • 都市と農山村からみる身近な経済
  • 現代の行政と公共政策
  • 住まいの環境デザイン
  • グローバル経済史
  • 家族と高齢社会の法
  • 日本政治思想史
  • 現代の国際政治
  • 経営情報学入門
  • 地球温暖化と社会イノベーション
  • エネルギーと社会

【人間と文化コース】

人間の思想・文学・芸術のありかたなどの理解を深めるとともに、現代文明と地域文化・社会について、その特質と発展の歴史を探るコース。哲学、美学芸術、歴史学、地域文化研究、文学、言語文化、人類学、比較文化などの領域があります。放送大学では、「ひとつの考え方に捕らわれず、総合的に人間の活動を分析し、理解する学問なので、一般教養に最もふさわしいコース」としています。様々な視点から広くかつ深く学ぶことによって、実践的な考え方を身につけることを目指すコースで、「人を知り、真の自分を発見する」コースでもあります

【人間と文化コース講座例】
  • コミュニケーション学入門
  • 現代人文地理学
  • 総合人類学としてのヒト学
  • 博物館概論
  • 博物館情報・メディア論
  • 舞台芸術の魅力
  • 現代フランス哲学に学ぶ
  • 『古事記』と『万葉集』
  • ラテン語の世界
  • 日本文学における古典と近代
  • 世界文学への招待
  • 文学・芸術・武道にみる日本文化
  • 日本仏教を捉え直す
  • 日本文学の名作を読む
  • 考古学

【情報コース】

2013年度より新設されたコース。情報化社会の中で生活する者にとって欠くことのできない、情報のありかた、情報技術に関する概念と知識を習得するコースです。コンピュータや通信システム、それらを動かすソフトウェアの仕組みや処理される情報の性質を学んだり、これら技術的なことだけでなく、情報や情報通信技術と人間や社会との関わりを学ぶことができます。このコースには「ソフトウェア」「情報数理」「マルチメディア」「ヒューマン」「情報基盤」という 5 つの領域が用意され、単に情報処理の技術を学ぶだけではなく、情報という視点から様々な問題を解決する術を身につけることを目指します

【情報コース講座例】
  • データ構造とプログラミング
  • コンピュータとソフトウェア
  • Javaプログラミングの基礎
  • データの分析と知識発見
  • CGと画像合成の基礎
  • 映像コンテンツの制作技術
  • 教育のためのICT活用
  • 情報化社会と教育
  • メディアと知的財産
  • メディア論
  • 身近なネットワークサービス
  • 情報セキュリティと情報倫理
  • Webのしくみと応用
  • データベース
  • 情報ネットワークセキュリティ
  • 日常生活のデジタルメディア

【自然と環境コース】

自然の様相を科学的に学んでその本質について理解を深め、また人間活動と自然との関わり合いを認識することで、持続可能な未来に向けた実践と判断の能力を養うコース。「生命・生態系」「物質・エネルギー系」「宇宙・地球系」「数理系」の4領域から成り立ち、主として自然を相手にして科学を学ぶコースです。基礎科目として「初歩からの~学」を多くの分野について用意されているため、自然科学について取っつきにくいと思っている人、初めて学ぶ人、大学での講義について行けない人が基礎を理解するのに最適です

【自然と環境コース講座例】
  • 生命分子と細胞の科学
  • 生物の進化と多様化の科学
  • 植物の科学
  • 動物の科学
  • 力と運動の物理
  • 量子と統計の物理
  • 化学反応論-分子の変化と機能
  • エントロピーからはじめる熱力学
  • 物理演習
  • 宇宙の誕生と進化
  • 太陽と太陽系の科学
  • 微分方程式
  • 線型代数学
  • 解析入門
  • 物質・材料工学と社会
  • はじめての気象学

いかがでしたでしょうか。興味がそそられた授業はありましたでしょうか。

社会人でも気軽に入学できて学割も得られる放送大学への入学手続きはとっても簡単です。ここしょーも2019年4月に入学しましたので、その時の実際の手続きについてはこちらの記事でまとめています。併せてご覧下さい。

インターネットで簡単に放送大学への入学手続きをする方法
低コストで簡単に入学して興味のある分野を学べる放送大学。社会人でもお得な学割生活を送ることができるとご紹介してきましたが、この記事では実際に放送大学に入学するための手続きと実体験をご紹介していきます。

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東京都の下町生まれ、青森県に転勤中のアラサー独身会社員。旅行、カメラ、ドローンに打ち込み、2017年にANAダイヤモンド会員、18年にJALのJGCを取得しました。19年はANAダイヤ継続修業を43日間で達成!最近はホテルライフにも目覚めています。

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